地球への最接近をすでに終えた恒星間天体3I/ATLASだが、この奇妙な訪問者が 科学者の関心から消えることはなさそうだ。むしろ、本当の見どころはこれから始まると 語るのが、ハーバード大学の天体物理学者アヴィ・ローブ博士である。
この見解は、YouTubeチャンネル「Gran Misterio」を運営するイバン・マルティネス氏との 最近のインタビューで明らかにされたものだ。ローブ博士は、3I/ATLASが示してきた 数々の異常な挙動を改めて整理し、「非自然的起源の可能性を排除すべきではない」 と強調している。

地球ではない ― 真の注目先は「木星」
一般には、地球への接近が終われば関心も薄れると思われがちだが、 ローブ博士の視点はまったく異なる。彼によれば、地球は宇宙規模で見れば取るに足らない存在であり、 もし恒星間文明が観測や調査を行うなら、狙うべきは太陽系最大の惑星・木星だという。
木星はその巨大な質量と強烈な重力により、遠方からでも非常に目立つ「灯台」のような存在だ。 3I/ATLASは2026年3月、木星のヒル半径(重力支配圏)付近を通過すると予測されている。 この領域は、太陽の潮汐よりも木星の重力が支配的になる特別な空間で、 人工衛星や探査機を極めて少ないエネルギーで安定配置できる場所でもある。
実際、人類もジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡をラグランジュ点に配置することで、 効率的な観測を実現している。ローブ博士は、 「高度な文明であれば、同じ発想を恒星間規模で応用しても不思議ではない」 と語る。
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2026年、観測データが一気に公開へ
注目すべき点として、2026年2月にはESA(欧州宇宙機関)の探査機JUICEが、 3I/ATLASの近日点通過時に取得した大量の観測データを公開予定だ。 これにより、ガス成分、構造、熱的特性などが これまで以上に詳細に分析されることになる。
ローブ博士は、3I/ATLASが木星圏に近づく際、 小型の観測装置(ミニプローブ)を放出する可能性さえ示唆している。 彼はこれを、映画『2001年宇宙の旅』に登場するモノリスになぞらえ、 「宇宙の進化を見守るために設置された“ベビーモニター”のようなもの」 と表現した。
彗星に偽装された「宇宙のトロイの木馬」仮説
さらに議論を呼んでいるのが、3I/ATLASの構造そのものに関する仮説だ。 ローブ博士は、異星文明が必ずしも金属製の宇宙船を送り込むとは限らず、 彗星や小惑星の内部に技術構造を組み込むという 「トロイの木馬」的手法を用いる可能性を指摘する。
外見は自然天体そのものだが、内部には推進装置や観測機器が隠されている―― この方法であれば、初期段階では誰も疑わない。 しかし、内部活動による熱や電磁信号は完全には隠せず、 ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のような高感度観測装置なら、 その「技術的痕跡」を捉えられる可能性があるという。

「可能性」を語る科学者として
ローブ博士は、自身の主張が断定ではないことを繰り返し強調している。 彼が問題視しているのは、 「前例がない」という理由だけで可能性を排除する科学の姿勢だ。
「私が語っているのは、実際に観測された異常に基づく仮説にすぎない。 しかし科学は、本来そうした仮説を検証するために存在するはずだ」 と博士は述べる。
2026年、3I/ATLASが木星圏で何を見せるのか。 それは単なる古い恒星間彗星の物語なのか、 それとも人類の宇宙観を揺さぶる出来事の序章なのか―― 本当の答えは、これから明らかになる。


出典: MysteryPlanet
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