2026年、世界は戦争を始めるのかもしれない。
そうした不穏な未来を暗示していると噂されているのが、英エコノミスト誌が毎年発表する年次特集号「THE WORLD AHEAD」2026年版の表紙だ。

エコノミストは、主要株主の一つにロスチャイルド家が名を連ねていることから、「予言書」ではなく「支配層による計画書」だとさえ言われてきた。過去には「The World in 2020」でトランプ大統領の敗北を匂わせ、実際に的中したと話題になったこともある。

そんなエコノミストが、2025年11月11日に公開したのが「THE WORLD AHEAD 2026」の表紙と、「注目すべき10のトレンド」。そこには、戦争、経済危機、AI、パンデミック、気候変動——さまざまなキーワードを連想させるアイコンが、ひとつの謎めいたイラストとして圧縮されている。

本特集では、その表紙イラストと10のトレンドを手がかりに、2026年の世界に潜む「シナリオ」を都市伝説的視点で読み解いていく。これは予言ではなく、あくまで「象徴とメッセージの読み解き」である。だが、その象徴の裏側に、どのような意図が隠されているのか——その答えを探るのは、読者一人ひとりの想像力に委ねられている。

エコノミストと「THE WORLD AHEAD 2026」——予言書か、計画書か

エコノミスト誌は、単なる経済雑誌ではない。
その株主には、ロスチャイルド家をはじめ、アニェッリ家、キャドバリー家、シュローダー家など、世界的財閥の名が並ぶとされている。こうした背景から、一部では「支配層の意向が反映されたメディア」と見なされ、「予言書」ではなく「計画書なのではないか」と噂されてきた。

エコノミストが“危険視”されるようになった理由

2019年に発売された「The World in 2020」では、アメリカ大統領選におけるトランプ氏の敗北を暗示していたとされ、その後の現実と重ねて語られるようになった。
さらに、経済や戦争に関するトピックでも、「結果として当たってしまった」ような事例が積み重なり、都市伝説界隈では次のような見方すら出てきている。

• 「予言している」のではなく、
• 「先に計画をチラつかせている」のではないか。

もちろん、これは公式に認められた事実ではなく、一つの解釈に過ぎない。だが、世界の政治・経済の中枢に近い情報がエコノミストに集まりやすいことは確かであり、それゆえに「未来の羅針盤」として参照されている面は否定できない。

2026年版「THE WORLD AHEAD」の登場

2025年11月11日、「THE WORLD AHEAD 2026」が発表される。
同時に公開された表紙イラストは、一見するとカラフルでポップな絵柄だが、よく見ると戦車、ミサイル、核爆弾のようなシルエット、ひび割れたドルマーク、波、カプセル、ロボット、AIを示唆するモチーフなど、不穏なアイコンがぎっしりと詰め込まれている。

中心に描かれるのは、奇妙な球体。サッカーボールにも見え、地球にも見え、さらにはウイルスの構造にも見える——そんな多義的なモチーフだ。

この表紙をどう読むかによって、「2026年をどう見るか」が変わってくる。次章では、まずこの球体が持つ三層構造の意味を探っていこう。

サッカーボール、地球、そしてウイルス——球体が示す「三重の意味」

表紙中央に描かれた球体には、少なくとも三つの解釈が重ねられているように見える。

• サッカーボール
• 地球
• 顕微鏡で見るウイルスのような構造

この「多重構造」こそが、エコノミスト表紙の不気味さの源泉だと言ってもいい。

サッカーボールとしての2026年——ワールドカップと世界の熱狂

球体の右下にはサッカー選手のような人物が描かれており、2026年がサッカーワールドカップの開催年であることを連想させる。しかも今回の大会は、アメリカ・カナダ・メキシコの3か国共同開催という史上初の形式となる。巨大なスポーツイベントは、経済、インフラ、広告、観光など、多方面に巨大な影響を与える。

スポーツのビジネス化、開催国間の利害調整、スポーツを政治利用する動き——こうした要素を、サッカーボールというシンボルに集約している可能性がある。

地球としての球体——「世界全体が揺れる」2026年

球体をそのまま地球と読み解けば、イラスト全体は「2026年に地球規模で起こること」を象徴していることになる。
表面には戦車やミサイル、核爆弾のようなモチーフが散りばめられ、世界のあちこちから火種が上がっているような印象を与える。

右下のサッカー選手から、球体に向かって複数の線が伸びている描写も気になる。まるで「プレイヤーが、地球全体をコントロールしている」かのようにも見え、スポーツのメタファーを使いながら、「世界情勢そのものが一部のプレイヤーによって“ゲーム”のように動かされている」という暗示にも思える。

ウイルスとしての球体——新たなパンデミックの予告か？

もう少し引いて眺めると、この球体は顕微鏡で見るウイルスの構造にも見える。さらに、イラスト全体には注射器やカプセルが大量に描かれており、2020年以降の“あの出来事”を思い出させる構図になっている。

新たなウイルスの蔓延、ワクチンや薬剤をめぐる利権、健康管理を名目とした監視社会の強化——こうしたテーマが、サッカー・地球・ウイルスという三重のイメージの中に、さりげなく織り込まれている可能性がある。

▼この球体をあなたはどう見るか？
スポーツの象徴か、地球そのものか、新たなウイルスか。あるいは、そのすべてを重ね合わせた「複合的な危機」の象徴なのか。この一つのモチーフに、どこまで意味を読み込むかによって、2026年の世界像は大きく変わっていく。

中央に並ぶ指導者たちと折れかけた法の槌——戦争とドル崩壊のシナリオ

表紙の中央部には、7人の人物とケーキ、そして剣とチャート、ひび割れたドルマークが描かれている。ここには、世界情勢と経済の行方が凝縮されているようだ。

建国250年のケーキと、そこに撃ち込まれる砲弾

大きく描かれた「250」という数字とケーキは、アメリカ建国250周年を指すと考えられる。2026年、アメリカは建国から250年という大きな節目を迎え、国内では政府主導のイベントや記念硬貨の発行などが予定されている。

しかし、そのケーキに向かって、輸送船型の攻撃船が砲弾を撃ち込んでいる描写がある。これは、アメリカに対する物理的な攻撃、あるいは経済制裁や関税報復といった「経済戦争」を暗示しているとも読める。輸送船というモチーフからは、貿易、物流、海運といった経済インフラが標的になる可能性も連想される。

世界のリーダーたちと剣——「話し合い」ではなく「力による解決」へ？

ケーキの下には7人の指導者が描かれているとされ、右側にはアメリカのトランプ大統領、インドのモディ首相、イタリアのメローニ首相、離れた位置にウクライナのゼレンスキー大統領。左側には中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領、イスラエルのネタニヤフ首相らしき人物が並ぶと解釈されている。

その中央に突き立つのは一本の剣。剣は古来より戦争や武力を象徴するアイコンであり、現在進行中のロシア・ウクライナ紛争、イスラエル周辺の緊張、さらにはその他の地域での対立が、2026年にも続き、あるいは拡大していく可能性を示唆しているようにも見える。

さらに、剣の近くにはひび割れたガベル（裁判用の木槌）が描かれている。これは「法による解決が機能しなくなり、暴力や力による決着に傾いていく世界」を暗示しているのかもしれない。

株価チャートとひび割れたドルマーク——ドル体制の揺らぎ

剣の下には、急落する株価チャートのような線が描かれている。その下には、ひび割れたドルマーク。

株式市場の大きな下落、アメリカ経済の失速、基軸通貨としてのドルの信頼低下——といったシナリオを連想させるモチーフだ。第三次世界大戦級の緊張が高まり、経済制裁やエネルギー危機、サイバー攻撃などが重なれば、金融市場は大きく揺れる可能性がある。

ゲームコントローラーと「操られる世界」

個人的に最も不気味なのが、剣に絡むように描かれたゲームコントローラーと脳のイラストである。まるで、世界情勢そのものが「誰かの手によってゲームのように操作されている」かのようなイメージだ。

戦争の勃発や終結、経済の浮き沈み、政治リーダーの失脚や復活——こうした出来事が、一般市民には理解できない“上のレイヤー”で、あたかも「ゲームのコマ」のように動かされている。そう考えたくなるような象徴配置になっている。

▼私たちは「プレイヤー」か、それとも「駒」か？
このイラストは、世界の動きを眺める私たちに問いを投げかけているようにも見える。2026年という節目の年に、世界は本当に自律的に動いているのか？ それとも、見えない誰かがゲーム感覚でコントロールしているのか？

自然災害と人工災害——揺れるグラス、溶けゆく氷、そして人工地震の影

表紙には、戦争や経済だけでなく、「自然の暴力」と「人為的な災害」を思わせるモチーフも多数描かれている。

揺れるワイングラス——2つの大地震の暗示？

まず目を引くのが、ワインが飛び出している2つのワイングラスだ。グラスから液体がこぼれるほどの揺れは、直感的に「地震」を連想させる。球体全体を地球と見なすと、この2つのグラスは2つの異なる地域で大きな揺れが起きることを示唆している可能性がある。

現時点では、それがどこなのか、どの規模なのかは分からない。直近では三陸沖で地震が発生し、日本でも揺れと津波注意報が出たが、表紙の中に日本を直接連想させるモチーフは少なく、むしろ海外のどこかで大きな地震が発生する可能性も考えられる。

波と衛星——津波と「人工的な波」の可能性

ところどころに描かれている大きな波の描写も見逃せない。これは津波や高潮を意味しているようにも見える。

特に右上の波の上には、人工衛星らしき物体が何かを照射している描写があり、ここからは

• 地震や津波を含む「気象・地殻操作」
• 軍事技術や気象兵器に関する陰謀論

といった連想も生まれてくる。都市伝説の世界では、「人工地震」や「気象兵器」がたびたび話題になるが、エコノミストの表紙があえてこうしたイメージを採用している点は、少なからず意味深だ。

溶けゆく氷——進行する温暖化と気候変動

溶け出した氷の描写は、言うまでもなく地球温暖化と氷河融解を象徴している。実際に、地球の氷は加速度的に溶けており、「2030年には北極海の氷が完全に消える」という研究結果も発表されている。

氷河の融解は、海水面上昇だけではなく、海流や気候パターンの変化を引き起こし、世界各地で異常気象や食糧問題を招く可能性がある。日本も例外ではなく、台風の強大化、豪雨、猛暑といった形で、すでにその影響を肌で感じ始めている。

一方で、「地球温暖化は一部の企業によるビジネスプロパガンダだ」という反論も根強い。だが、氷が実際に溶けているという“目に見える変化”を、どう受け止めるかは、私たち一人ひとりの判断に委ねられている。

カプセルだらけの世界——再び“あの流行”は起きるのか？

イラスト全体に散りばめられたカプセルや錠剤も、非常に不穏なモチーフだ。2020年以降の「ウイルス流行」とワクチン・薬剤をめぐる一連の騒動を思い出させる構図であり、

• 新たなパンデミック
• 治療薬・予防薬をめぐる利権
• 健康を口実にした管理社会

といった連想を引き起こす。

前回の某ウイルス騒動が、自然発生ではなく人為的なものだったとする説も根強く、「人工災害」という言葉が現実味を帯び始めている。もしあれが“前哨戦”だったとしたら——2026年以降に、さらに大きな出来事が用意されている可能性も否定できない。

▼自然災害と人工災害、どこまでが「偶然」でどこからが「意図」なのか？
地震や津波、気候変動、ウイルスの流行。これらをすべて自然現象と見るのか、一部は人為的な「トリガー」が引かれていると見るのか。エコノミストの表紙は、その境界線をあえて曖昧にしたまま、見る者に問いを投げかけているように見える。

AI・ロボットと経済の再編——人間の仕事はどこへ向かうのか

表紙には、戦車やミサイルと並んで、ドローンやロボットが数多く描かれている。これは、今後の世界経済においてAIと自動化が主役に躍り出ることを象徴していると考えられる。

2026年、「人型ロボット」と「ロボタクシー」が現実になる年？

実際に現実世界では、中国のEVメーカー・シャオペンが、人間に近い動きをする人型ロボット「IRON」の新モデルを発表し、「2026年中に大量生産を目指す」と宣言している。アメリカではテスラが完全自動運転の「ロボタクシー」を実用段階に乗せようとしており、2026年は、それが大規模展開される節目になりそうだといわれている。

単純労働の自動化、物流・輸送の無人化、サービス業へのロボット導入——こうした動きが加速すれば、「人間の仕事」は確実に変質していく。

AIバブルとその崩壊——「7. AIへの懸念」

エコノミストが挙げる「注目すべき10のトレンド」の中にも、「AIへの懸念」が含まれている。AIが経済成長を押し上げる一方で、「AIバブル」が弾けるリスクもあると示唆されているのだ。

AI関連株の過熱、投資マネーの過剰流入、期待と現実のギャップ——こうした要素が重なれば、AIが「世界を救う技術」から「世界経済を揺るがすリスク」に転じる可能性もある。

雇用と格差の拡大——AI時代の“置き去り”にされる人々

AIとロボットによる自動化は、短期的には「効率化」や「コスト削減」の恩恵をもたらす。しかし、その裏側で

• 職を失う人々
• スキルが時代に合わなくなる層
• デジタル技術にアクセスできない地域

が生まれ、格差が一層拡大する恐れもある。

「AIは人間の仕事を奪うのか、それとも新しい仕事を生み出すのか？」
この問いに対する答えは、2026年以降の政策・教育・社会設計によって大きく変わっていくだろう。

▼私たちはAIとどう付き合うのか？
AIとロボットが前提となる世界で、人間はどのような役割を担うのか。創造性、共感、倫理、物語を紡ぐ力——そうした“人間らしさ”は、これからの時代にどれだけ価値を持ち続けるのだろうか？

「注目すべき10のトレンド」が示す2026年の分岐点

エコノミストは、表紙イラストとともに「2026年に注目すべき10のトレンド」を提示している。それらを改めて整理すると、2026年がいかに「分岐点」となる年かが見えてくる。

1〜5：アメリカ、地政学、戦争、中国のチャンス

• 1. アメリカ建国250周年
  アメリカ中心の世界構造は続くが、その「祝祭」が同時に脆さも露呈させる可能性がある。
• 2. 地政学的な漂流
  専門家でさえ未来を読み切れないほど、世界の秩序は流動化している。アメリカと中国の関係が、世界の分断か和解かを左右する。
• 3. 戦争か平和か？ もしくはその両方
  既存の戦争は続きつつ、宇宙空間やサイバー空間に新たな戦場が広がる可能性もある。
• 4. ヨーロッパが抱える問題
  防衛・経済・政治のあらゆる面で、ヨーロッパは「アメリカとどう向き合うか」を問われる一年になる。
• 5. 中国の好機
  デフレや成長鈍化で苦しむ中国だが、トランプ政権の復活は逆にチャンスとなる可能性もある。対立と協調、その両方のシナリオが同時に走り始めている。

6〜10：経済、AI、気候、スポーツ、身体

• 6. 経済的な懸念
  トランプ関税による世界経済の混乱は2025年に始まり、2026年も尾を引く可能性がある。
• 7. AIへの懸念
  AIが新たな産業革命をもたらす一方、その副作用やバブル崩壊のリスクも高まりつつある。
• 8. 気候変動
  気温上昇は止まらないが、再生エネルギーに否定的なトランプ政権の下で、対応は遅れたままかもしれない。
• 9. スポーツの価値
  3か国開催のワールドカップは、国同士の関係を複雑にし、同時開催される「エンハンストゲームズ」がスポーツの価値観そのものを揺さぶる可能性がある。
• 10. オゼンピック
  体重減少効果で注目される薬が、倫理的な議論の的となる。痩せることは正義なのか、それとも新たな依存ビジネスなのか。

▼2026年は「トランプとAIの年」になるのか？
10のトレンドを俯瞰すると、世界の多くの流れがトランプ大統領の動向とAIの発展によって左右される構図が浮かび上がる。一人のリーダーの判断と、一つの技術の行方に、世界の命運が乗せられている——その危うさを、エコノミストはあえて強調しているようにも見える。

2026年は本当に「暗い未来」なのか？

「THE WORLD AHEAD 2026」の表紙と10のトレンドを読み解くと、そこには次のような不安を掻き立てるキーワードが並んでいる。
戦争の拡大、経済危機とドル崩壊の兆し、自然災害と人工災害、AIとロボットによる仕事の再編、気候変動と倫理問題——。
確かに、そのまま受け止めれば「暗い未来の予告」に見えるかもしれない。

しかし、ここで一つ視点を変えてみることもできる。こうした表紙や特集は、「このまま進めばこうなる」という“警告”であり、同時に「別の選択も可能だ」というメッセージでもあるのではないか——という視点だ。

戦争を続けるのか、対話を模索するのか。AIに仕事を奪われるのか、新しい役割を見出すのか。気候変動を諦めるのか、ローカルなレベルから手を打つのか。健康をビジネスに委ねるのか、自分で守るのか。
2026年は、こうした問いが一気に噴き出す一年になるのかもしれない。

都市伝説的に見れば、エコノミストの表紙は「支配層からのシグナル」として読むこともできる。一方で、「最悪のシナリオを視覚化した問題提起」として読むこともできる。どちらの読み方を選ぶかで、私たちの行動も変わってくるだろう。

未来は、決して一枚の表紙で決まるものではない。だが、その表紙をきっかけに、

「自分はどんな世界を望むのか？」
「そのために今、何ができるのか？」

と問い直すことはできる。エコノミストが描いた2026年の世界が「暗い未来」で終わるのか、それとも「転換点」となるのかは、最終的には私たち一人ひとりの選択に委ねられているのかもしれない。

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📚 出典

• The Economist「THE WORLD AHEAD 2026」表紙および “10 Trends to Watch” に関する公開情報

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